あなたは昔の人たちがどのようにコーヒーと関わって生きてきたか気になりませんか?嗜好品として人気を博してきたコーヒーは多くの人たちの人生に影響を与えてきました。そのコーヒーにまつわる歴史を今日は振り返ってみましょう。
この記事に書かれていること
②コーヒー好きだった偉人達
コーヒーの歴史
カルディのヤギ飼い伝説
コーヒーの歴史の始まりとしてよく語られるのがカルディのヤギ飼い伝説です。6世紀ごろとされていますが、羊飼いだったカルディが飼っていた羊たちが不思議な実を食べたらたちまち元気になりそれがきっかけで人間の口にも入るようになった・・という逸話です。
実際にはそれよりもはるか昔から何らかの形でコーヒーと人間は繋がっていたと考えられています。原産地では自生しており現地の人たちが利用していたと考えるには難くないでしょう。
ただし、現在のような飲み方になったのはここ200年くらいの間なので当時はコーヒーチェリーのまま煮だしたり、豆を捨てて実のほうを食用していたと思われています。

コーヒーの発祥はエチオピアが起源とされています。
そのあとコーヒーがまず伝わったのはエチオピアからアラブのイエメンに伝わりました。今ではもうないのですが当時のイエメンにはコーヒー豆を輸出する起点となったモカ港という港がありそこが由来となってコーヒーのことをモカコーヒーと呼んだりします。
アラブの世界からインドなどに伝わっていったのですが、ヨーロッパに伝わったのは17世紀入ってと言われています。
ヨーロッパに伝わったきっかけはずばり”大航海時代”です。船での貿易が盛んになるにつれてコーヒーもどんどん世界へと広がっていきました
植民地の時代でもあったのでオランダ人がインドネシアなどにコーヒーを持ち込み現在のインドネシア産コーヒーの起源にもなっています。

17世紀ドイツのコーヒーハウスの様子
コーヒーがイスラムの世界からオランダ、イギリスに伝わるようになるとヨーロッパの世界にコーヒーハウスというものが出現するようになります。
コーヒーハウスは当時の社交場、情報交換の有益な場所として大きく発展していきました。現在だとネット上のコミュニティで有益な情報交換が行われていますが当時はコーヒーハウスが重要な役割を果たしていたのです。
ツイッターもFBもYouTubeもなかった時代ですからめちゃくちゃアナログです。かのナポレオンも青年将校時代にはコーヒーハウスに入り浸っていたという逸話も残されています。
当時のヨーロッパではまだコーヒーを知らない人も多く”怪しげな飲み物”というような位置づけでしたからそんなものを提供していたコーヒーハウスに出入りしていた上の画像の人たちは情報アンテナ高めの人たちだったかもしれませんね

コルシツキーのウイーン初のコーヒーハウス 1600年代後半
ブルーボトルの様子
これはアメリカのブルーボトルコーヒーの由来となったオーストリア初のコーヒーハウスの様子です。オーストリアといえばクラシック音楽の聖地でもある場所ですが後世の多くの偉大な音楽家たちもコーヒーを愛飲していたと言われていますからこのブルーボトルの果たす役割はかなり大きかったのでしょう。
バッハ、ベートーベン、モーツァルトなどはコーヒーに深くかかわった音楽家として有名です。

1600年代後半のNYコーヒーハウス
上の絵を見るとキングスアームズコーヒーハウスと書いてありますね。アメリカ初期のコーヒーハウスです。植民地から脱するはるか以前からあったようです。ここでも貿易の商談や情報交換の場所として利用されていました。
オープンが1696年と書いてありますがまだこの当時はヨーロッパにも伝わり切っていない時でしたのですでにアメリカにコーヒーハウスがあったという事実は驚きです。イギリスから紅茶と一緒に輸入されていたのでしょう
画像出典 All About Coffee
コーヒー好きだった偉人たち
出典 Wikipedia
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)
1734年ごろにコーヒー・カンタータという楽曲をコーヒー店での演奏会用に作曲していたとされています。歌詞の中身はコーヒーが好きすぎてやめられない娘に対して、父親がやめなければ結婚を認めないぞ!というやり取りを喜劇として表現しています。
当時のドイツではコーヒー依存になる人が続出していてコーヒーを飲むのはよくないという当時の世評を風刺しています。
こういったクラシック音楽の世界にも影響を与えているところはおもしろいですね
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
幼少期から神童ともてはやされ生涯数百曲を作曲した天才モーツァルトでしたが晩年は寂しくひっそりと共同墓地に埋葬されたことが知られています。
その際のモーツァルトの遺品の中にコーヒーミルが含まれていたと伝えられています。当時のウイーンではコーヒーはすでに広まっていましたから、モーツァルトも作曲する際はコーヒーを飲むなどのルーティンを持っていたのかもしれませんね。しかし35歳で亡くなるとは惜しいですね・・
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
ベートーベンはこだわりの強い性格だったようで、毎朝丁寧にドリップして飲むのが日課だったようです。ポイントは使用する珈琲豆をきっちり”60粒”にしていたことです。
このエピソードはベートーベンの性格を表す逸話として様々なところで語られていますが、私の想像ではこだわりというよりはルーティンだったのではないかと思います。素晴らしい楽曲を作曲するための一つのルーティンとして。
昔ラグビーの五郎丸ポーズがはやりましたがあれもルーティンです。好きでやっているわけではないんですよね。
事前にルーティンを決めておくことで毎回毎回余計な思考を使わないようにすることでパフォーマンスを上げることを目的としているのですが、ベートーベンの60粒もそれと同じものだったのではないかなとふと思いました。
本人が意識していたかはわかりませんけどね。
その他のコーヒー好きな偉人達
ヴォルテール
一日にコーヒーを40~50杯も飲んでいた。飲んでいたのはどうもコーヒーとチョコレートを混ぜ合わせた物だったらしい。ヴォルテールのかかりつけ医は、「あなたの大好きなコーヒーに殺されるだろう」と彼に警告していたが、彼は80代まで生きた
セオドア・ルーズベルト(第26代アメリカ合衆国大統領)
セオドア・ルーズベルトは、1日に1ガロン(約3.8L)のコーヒーを飲んだ。第26代合衆国大統領セオドア・ルーズベルトの息子によれば、この大統領のコーヒーマグは「むしろ浴槽のようなもの」であったとのことである。
引用 ハフポスト
いかがでしたでしょうか?こういった過去の偉人たちとコーヒーにまつわるお話は?コーヒーブレイクしながら読んでもらえたらうれしいです。
今日の記事はここまでです